ワイヤレスイヤホンといっても、最近は用途に合わせて選べるほどに様々な種類があります。
- カナル型:シリコン等のイヤーピースが耳栓のように耳穴を塞ぐタイプ
- インナーイヤー型:イヤーピースはないものの耳の中に入れるタイプ
- オープンイヤー型:耳の中に入れず耳を塞がないタイプ
このように様々な種類がある中で、今回はオープンイヤー型イヤホンのレビューをしていきます。
オープンイヤー型は、その名の通り耳の穴を塞がずにオープンな状態で使用することができるイヤホン。
周囲の音がしっかりと聞こえる状態で使えるので、ランニングやウォーキング中に使っても車に気付いたり、オフィスで話しかけられても反応することができます。
そのほかにも、カナル型のように耳穴を塞ぐことがないので、耳の疲労や外耳炎などの耳の病気を予防することにもつながります。
今回レビューするのは、イヤホンメーカーのQCYから販売されているオープンイヤー型イヤホン「Crossky GTR2(クロススカイ ジーティーアールツー)」。
5,000円以下で購入できるモデルでありながら、音質や装着感のコスパが高いイヤホンです。
「とりあえずオープンイヤー型を使ってみたい」という方は買って間違いはない一品になっていますが、どんなところが魅力的なのか、購入時の注意点は何なのかをレビューしていきたいと思います。
- 5,000円以下とは思えないサラウンド感と迫力ある音質
- シリコン素材のイヤーフックで装着感が良い
- 屋外でも周囲の音を聴きながら音楽も楽しめる
- 持ち歩きにも適したコンパクトなケース
- 騒音の中では音が聞こえにくい(オープン型共通)
- 長時間使用すると耳の疲労感はある(数時間なら問題なし)
※この記事はメーカーから製品提供をいただいており、記事中にはAmazonアソシエイトリンクを含みますが、記事の内容にはメーカーは一切関与しておりません。
Crossky GTR2の特徴やカタログスペックを解説
「Crossky GTR2」はQCYから販売されているオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンです。
- 5,000円以下とは思えない高音質(ドライバー径14.8mm)
- 片耳9.8gのボディと装着感の良いシリコン素材のイヤーフック
- 本体8時間、ケース込みで28時間の連続再生
- IPX5の防水性能で汗や雨がかかっても安心
型番 | BH23QT30A |
価格(Amazon) | 4,980円 |
ケースサイズ | 横10.2×縦5.4×厚み3.1cm |
本体サイズ | 直径4.4×厚み1.5cm |
重量 | 81.7g(本体片耳9.8g) |
カラーバリエーション | 1色(ブラック) |
ドライバー径 | 14.8mm |
連続再生時間 | 本体8時間(ケース込み28時間) |
マルチポイント接続 | 最大2台 |
Bluetooth規格 | 5.4 |
防水性能 | IPX5(汗や雨レベル) |
箱の中には本体以外に短い充電ケーブル(USB AtoC)と取り扱い説明書が入っています。
取扱説明書は日本語オンリーになっていて、必要情報が探しやすいし、変な日本語もないので安心。
音質のレビュー(音の特徴・音漏れ)
【音の特徴】サラウンド感が高く音に包み込まれているような感覚
5,000円以下という価格に加え、高音質再生の難しいオープンイヤー型ということで正直音質はあまり期待していなかったのですが、実際聞いてみるとこの価格帯とは思えないほどのクリアで迫力のあるサウンドになっていました。
オープンイヤー型でよくあるような「どこかで小さなスピーカーが鳴っているような感覚」はなく、まるでインナーイヤー型イヤホンを装着しているかのように耳の中に音が流れ込んできます。
耳を塞がないオープンイヤー型ということも相まって、製品PRにもあるように「音に包まれているような感覚」「音が鳴っている空間に自分が入り込んだような感覚」を味わうことができます。
また、音ひとつひとつの定位(音の方向)がしっかりしていて、楽器ごとにどこでなっているのかとてもクリアです。
そういった音質向上を実現しているのは、以下の機能・性能があるからとのこと。
- 14.8mmの大口径ドライバー(迫力のあるサウンドを実現)
- 低音強化技術2.0(スピーカーの振動重量を増加)
- 360°空間オーディオ(音楽に包み込まれるような体験)
- 定向音伝導デザイン(鼓膜に漏れなく届ける)
低音に関してもオープンイヤー型とは思えないほどしっかり聞こえますし、安っぽいモコモコした低音感ではなく、すごく深いところから鳴っている感じがあります。ベースがテクニカルなバンドの音楽もしっかり楽しめるでしょう。
音質の良し悪しはドライバー径に左右されがちなので、ドライバー部分やハウジング部分が大きくなってしまうのはトレードオフの部分ですね。
騒音下での聞こえ方は?
オープンイヤー型イヤホンの欠点として、騒音環境下での音質劣化が挙げられます。
これは全てのオープンイヤー型にも言えることですが、BGMの大きな建物や人混みのあるような街中での使用下においては、音が聞こえづらかったりスカスカに感じることがあります。
このCrossky GTR2も全体的にハイロー音域がカットされたようなモコモコしたような音質になってしまいますが、交通量の多い道路沿いくらいの騒音下であればしっかり低音の効いた迫力の音質を楽しめます。
普段通っているジムはBGMが大きいジムなのですが、そこで使用すると音楽はそれなりに楽しめるものの、Prime VideoやYouTubeなどの動画を再生したときに人の声が聞き取りにくく感じました。音量をほぼMAXにしてようやくドラマのセリフがちゃんと聞き取れました。(私の耳が悪いのは否めない)
オープンイヤー型の割には騒音環境下でも楽しめるといった評価でしょうか。
音漏れや周囲の音はどれくらい聞こえるのか?
音漏れについては、オープンイヤー型である以上避けられませんが、同ジャンルの中でも非常に少ない音漏れであると感じました。
サウンドホールがL20°の角度になって耳道に向けられている人間工学に基づいた定向音伝導デザインのため、音漏れを最大限抑制しているとのこと。
実際に使ってみても、かなり静かな環境で鳴らさない限りはシャカシャカが聞こえません。静かなオフィスやカフェや図書館、人が多い満員電車などでは大きな音で鳴らさないように気をつければ問題なさそうです。
周囲の音の聞こえ具合については、インターホンや話しかけられたりなどは普通に気付けるレベルですので、運動中の安全性や仕事中の使用でも支障は出ないでしょう。
外観のレビュー(ケース・本体)
ケース:オープンイヤー型の割にコンパクトなので携帯性も良い
ケースは横長の卵型になっていて全長10cm程度。オープンイヤー型の割にはコンパクト、細長い形状のためポケットに入れて持ち運べなくはないです。
質感は少しマット感のあるプラスチック。チープな印象はないですが、落としたりすると結構傷が目立ちそうな雰囲気。(実際どうかはまだこれから確認)
背面にUSB-C端子と充電用のLEDがあるのみで、操作ボタンは特にありません。
ケースを開けるとイヤホンが重なることなく平置きされているので、非常に取り出しやすい。
マグネットの強さも程よく、ハウジング部分も持ち上げやすい形状になっています。ハウジング部分は上に出っぱるようなケース底面の形状なので、余計に掴みやすい。
本体:シンプルでコンパクトなデザインなのでファッション性も問題なし
ハウジング部分は少し大きめですが、それ以外は非常にコンパクト。
イヤーフックはシリコン素材になっています。(装着感は後述)
外側のシルバー部分全体がタッチセンサーになっていて、内側にはドライバーとマイクがあります。
シルバー部分が若干チープな印象を受けますが、ブラックとスペースグレーという組み合わせはどういったシーンでも使いやすいのではないでしょうか。
装着感や操作性をレビュー
装着感:シリコンのイヤーフックなのでしっかりフィットする
イヤーフックがシリコン素材になっているので、耳の形にフィットしてしっかりとホールドしてくれている感じがあります。
そこそこの太さはあるものの、柔らかめ(コシはある)のシリコンなので、多少の使用で耳が痛くなることはないです。
とはいけ、1-2時間付け続けると疲労感というか違和感を感じたので、全くないとは言い切れません。(もしかしたら私の耳の形状が理由かも)
普段メガネをすることもありますが、上からメガネの付け外しもできなくはないです。(多少は違和感あります)
ハウジング部分が大きめですが、片耳8.9gと比較的軽量なので重さは感じません。首や頭を振ってもパタパタする感じもありません。
操作性:センサー部分が大きいので操作ミスが少ない
操作は基本的に本体の側面(シルバー部分)のセンサーをタッチすることでおこないます。
センサーの反応は良く、センサー部分が大きくタッチミスが少ないのは良いポイントですね。
操作 | アクション |
---|---|
イヤホンをケースから取り出す | 電源オン |
センサーを1.5秒長押し | 電源オン(ケース外でオフの時) |
イヤホンをケースに戻す | 電源オフ |
ダブルタップ | 再生/停止 |
右1.5秒長押し | 曲送り |
左1.5秒長押し | 曲戻し |
右トリプルタップ | 音声アシスタント |
左トリプルタップ | ゲームモード(低遅延) |
(着電時)ダブルタップ | 着信応答/通話終了 |
(着電時)1.5秒長押し | 着信拒否 |
操作方法は一般的なものと同じで非常にシンプルで使いやすいです。
ただ、イヤホン側にボリューム操作がデフォルトでないので、そういった操作がしたい人は、アプリで設定変更する必要があります。
アプリの機能や操作性
QCYのアプリをダウンロードすると、イコライザーの設定や操作のカスタマイズが可能です。
操作は直感操作が可能で、とても簡単です。
カスタマイズ設定は「1〜3回タップ×左右」の6種類のタップ操作を自分好みに設定できます。
また、アプリならではの機能として「イヤホンを探す」「電源オフタイマー」「スリープモード」があります。
「イヤホンを探す」は、GPSを使ってイヤホンの場所を地図上で表示してくれます。またイヤホンから音を鳴らす機能もあるので、近くにはあるけど、どこにあるのかわからない時に音で探すことができます。ただし、イヤホンのスピーカーからピピピと流れる音なので音量は小さいです。(イヤホンの音量MAXレベルなので、カバンにあるかどうか判断するレベル)
「電源オフタイマー」は一定期間の使用が確認できない時に自動で電源がオフになる機能。(デフォルトはオフになっています)
「スリープモード」はタッチ操作をオフにすることで、寝返りをうった時などに勝手に操作されないようにできる機能です。
ジム・屋外・仕事中で使ってみた使用感
普段通っているジムで筋トレやウォーキング・ランニングしてみて使用感を確認してみました。
結論として、ジムならいつも使っているインナーイヤー型の方が軽くて聞きやすいと感じました。
理由としては以下の3点です。
- ドラマやYouTubeの声がはっきり聞こえない(通っているジムはBGMの音量が大きい)
- 軽量とはいえ、インナーイヤー型(4g)よりは装着感がある
- そもそも周囲の音を聞く必要がない(危険や人に話しかけられることがない)
とはいえ、屋外をウォーキング・ランニングする時は周囲の音が聞こえて安全ですし、コンビニに行く時などは音楽を聴きながらでも店員さんの声が聞き取れるので、いちいち取り外したり一時停止する必要がないので便利です。
家事をしていたり、仕事中も周囲の音が聞こえる方が何かと便利なので、屋外で使わない人でも「ながら聴き」にお勧めです。
バッテリー性能は問題なし
本体8時間、ケース込みで28時間の連続再生が可能なので、普通に使う分には全く問題ありません。
実際、1週間程度ケースを充電せずにメイン機として使用しましたが、一度も「Buttery Low」のアナウンスは流れませんでした。
週に1回程度充電すれば、余程ハードに使わない限りは大丈夫ですね。
Crossky GTR2のクチコミ・評価をまとめてみた
他の人の評価が気になる人のために、Amazonのレビューから気になったものを引用して紹介させていただきます。また発売されてまもない商品だからなのか、まだ十分なレビューがあるとは言えない状況です。
良いクチコミ・評価
コスパ良しです
音質、装着感ともに満足のいくクオリティで、マルチポイント接続やQCY製品ではおなじみアプリからの種々設定も揃っていて、とても使いやすいです。音質は一定の臨場感があり、かつ聞き疲れせず、同価格帯のカナル型と比較しても特に遜色ないように感じます。着用感も安定していて、重さも特に感じず快適です。当製品を着用したままメガネの付け外しも可能です。
安定のQCY 待っていたオープンイヤータイプ
ケースは薄くてかさばりません。フック部は柔軟性があり着脱が非常に楽です。メガネとの干渉も気になるほどではないと思います。音はフラット気味で聴き疲れしません。アプリのイコライザでもいじれますが、ながら聴きがメインのオープンイヤータイプとしてはデフォルトのままが一番良い気がしました。
悪いクチコミ・評価
閉塞感+ホワイトノイズ
低音はまぁ出てる。でも、そのかわり閉塞感があり、空気伝導の良さである開放感が犠牲になっている。正直、求めているものが違うのだろう。あと、他の空気伝導に比べてまわりの音が聞こえにくい。他のデバイスでは周りと会話出来る程度の音量でも、これだと声や音が聞こえない。外で使ってると、車が近づいてくるまでわからないし、自転車だと通り過ぎるまで気付けない。確かに、音楽自体は聞きやすいし低音も出ているが。
\ 購入はAmazonが安い /
まとめ|気軽に買える「ながら聴きイヤホン」ならオススメ
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回はQCYから販売されているオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン「Crossky GTR2」をレビューしていきました。
色々気になる点はお伝えしましたが、5,000円以下という価格を考えれば文句なしの音質と快適性のあるイヤホンでした。
- 仕事や運動中などにながら聴きするイヤホンが欲しい人
- 予算は5,000円だけど、音質はできるだけ妥協したくない人
- 長時間使っても耳が痛くならないものがいい人
- ケースがコンパクトで持ち歩きしやすいものがいい人
仕事や家事・スポーツなどをしながら「ながら聴き」するイヤホンとして、オープンイヤー型を検討している人なら間違いない逸品でしょう。
この記事があなたのイヤホン探しの参考になれば幸いです。