Rokid Maxのレビュー|視度調節のできるARグラスを体験

Rokid Maxのレビュー

このレビュー記事では、ARグラス「Rokid Max(ロキッドマックス)」を使ってみた感想を紹介しています。

こんな方におすすめ
テレコアラA

最近ARグラスが話題だから気になっているんだけど、どれがいいのかな?

テレコアラB

XREAL air 2とRokid Maxが人気みたいだけど、2つは何が違うんだろう?

ホリ

そんな方のために2機種を使い比べた私がRokid Maxのメリット・デメリットを解説していきます。

Rokid Maxは、サングラス型のデバイスを装着するだけで、目の前に大きなモニターが現れるAR(拡張現実)デバイス。

今回Rokidさんから製品提供をいただきましたので、実際に使った感想を忖度なく紹介していきたいと思います。

人気のARグラスXREAL air 2も使用しているからこそわかる、Rokid Maxの魅力や気になる点も解説していきますので、購入を検討している方は参考にしてみてください。(結論、私はRokid Maxを愛用しています)

Rokid Max
総合評価
( 4 )
メリット
  • 視度調節できるのでメガネの人でも使える
  • 画面が大きい&視野角が広いので映像に没入できる
  • 包み込むような装着感が良く、長時間使える
デメリット
  • 音の迫力はXREAL air 2の方がいい
  • 明るさ調節時に眩しく感じる
  • 拡張デバイスがNetflixに非対応

※この記事はメーカーから製品提供をいただき作成しており、Amazonアソシエイトリンクを含みます。

この記事の内容を簡単にまとめると

Rokid Maxとは視度調節のできるARグラス

【特徴】近視の人でも裸眼で使えるARグラス

公式サイトより引用

Rokid Maxは、中国の杭州(こうしゅう)で設立にされたRokidが販売するARグラス。

重たいヘッドセットではなく、75gと軽量なサングラスを装着するだけで、目の前に215インチの大型スクリーンが現れ、動画視聴やPCなどの作業をすることができます。

Rokid Maxの特長は、グラス側で視度調節ができるようになっている点。

0.00D~-6.00Dの視度調節ができるため、この範囲内であれば普段メガネやコンタクトレンズをしている人でも、裸眼状態で使用することができます。

テレコアラC

これなら就寝前にベッドで使用することもできますね。

【カタログスペック】215インチのスクリーンが目の前に

公式サイトより引用
価格(Amazon)59,800円(税込)
サイズ(折りたたみ時)縦174.37mm×横158.71mm×高さ44.94mm
重さ75g
カラースペースブルー
解像度FHD 1920x1080px
スクリーンサイズ215インチ(6m先)
視野角50°
照度600Nits
リフレッシュレート120Hz
視度調節0.00~-6.00D

Rokid Maxの対応デバイスの条件は?

公式サイトより引用

Rokid Maxの対応デバイスの条件は「USB-Cディスプレイ ポートとOTGを備えたデバイス」です。

PC系デバイスでは、USB Type-C端子搭載のデバイス(MacBookシリーズ、iPad、iPhone(15以降)など)に対応。

ゲーム機種では、Nintendo Switch、Steam Deck、PS4 Slim/PS5、Xbox Series X/Sなどに対応しています。

※14以前のiPhoneシリーズやPixelシリーズのスマホには対応していません。

拡張デバイスのRokid Stationを接続すれば、スマホやPCなしでYouTubeやPrime Video、huluなど様々なサブスクを利用することができます。(なぜかNetflixは非対応)

外観レビュー(デザイン・サイズ・重さ)

【デザイン・素材】丸みを帯びた個性的なデザイン

rokid max

有名なXREAL airに比べると卵のような丸みを帯びたデザインが特徴的。

XREAL airはブラックとレッドの2色展開ですが、Rokid Maxはスペースブルー(メタリックな薄ネイビー)1色と個性的なカラーリングです。

材質は全体的にプラスチックになっています。

ARグラス

内側のレンズ部分に映像が投影されることで、視界に映像が現れる仕組みです。

丸みを帯びているので、映像が見切れそうですが、XREAL air 2より視野角は広いのに驚きました。

視度調節

レンズ上の両サイドには、視度調節のためのダイアルが設置されていて、ピント調節することができます。

この仕組みがRokid Max最大の特長だと感じました。

ロゴ

割としっかりした太さの耳掛けの部分、Rokidのロゴが印字されています。

USB-C

左耳後方にはUSB Type-C端子がありますので、専用ケーブル(C to C)でデバイスに接続します。

【サイズ・重さ】75gと軽くカジュアルに使えるボディ

重さ

折りたたみ時のサイズ感は「縦174.37mm×横158.71mm×高さ44.94mm」と一般的なサングラスとほぼ同じくらいです。

重さも75gとサングラスよりは重いものの、ガジェットと考えるととても軽い。

ケース

付属のケースに入れれば持ち歩きも可能です。(写真はレンズカバーも装着)

ただ、グラスのサイズに対して、ケースが妙に小さく収納する時のギリギリ感が気になるところ。

2重底

ケースは2重底になっていて、下段にはケーブルを収納することができます。

画質・音質のレビュー

【画質】XREAL air 2を超えるスクリーンサイズと視野角

使用イメージ(画質)
使用イメージ

画質はフルHD(1920x1080px)なので、粗いと感じることなく鮮明な映像が楽しめます。

PCと接続すれば、普段のPCと変わらないレベルですので、ストレスを感じることはないでしょう。

6m先に215インチのスクリーンが現れるイメージなので、イメージとしては映画館の中心より少し前の席で映画をみているような感覚です。

XREAL air 2よりも画面が大きく、視野角が50°と広いので映像はRokidの方が快適に楽しめます。

少し気になる点としては、白い画面が眩しく感じる点です。

暗い部屋で急に画面が明るくなった時のように目がチカチカする感覚があります。

最大600Nitsと明るいのは良いところですが、明るいところと暗いところのコントラストが気になるポイント。

グラスカバー
レンズカバー装着時

また、ARグラスなので周りが明るい環境だと、背景が同化することは避けられません。

明るい環境で映像に没入したいときは、レンズカバーを装着して視界を暗くすればOKです。

【音質】イヤホンなしでも十分に楽しめる

装着イメージ

耳掛けの下部にある指向性スピーカーから、耳穴に向かって音を飛ばすことで、イヤホンなしでも音声を聞くことができます。

静かな環境では音が鳴っていることがわかる程度に音漏れしますが、図書館や静かなオフィスなどでない限りは迷惑になることはなさそうです。

スピーカー

スピーカー自体は小さいですが、音量・音質共に想像以上のクオリティになっています。

周囲に雑音がある環境や大迫力の音響で映画などを楽しみたい人はイヤホン併用してもいいかと思いますが、正直そこまでする必要を感じないほどに良い音です。

ただ、XREAL air 2に比べると若干音のレンジが狭く、比較すると中域がブーストされた「もっこりした音」です。

ドラマやアニメなど、人の声がメインのコンテンツならこのタイプの方が聞こえやすくて便利です。

視度調節機能についてのレビュー

【メリット】近視でも使えるし、ピント調節にも良い

視度調節ダイアル

レンズ上部にあるダイヤルで0.00~-6.00Dの視度調節が可能です。

そのため、この範囲内の近視の方であれば、メガネやコンタクトレンズをしていない状態でも映像を楽しむことができます。

寝る前、コンタクトを外した状態でアニメやドラマの続きを見てから寝たいという時にはとても便利です。

また、普段は裸眼だけど視力が落ちてきた人やコンタクトの度数が合っていない人でも、この機能を使えばピントをしっかりと合わせられるので映像がかなりクリアでストレスフリーに楽しめます。

【注意点】強度の近視の人は裸眼では無理

視度調節

0.00~-6.00Dの範囲でしか調整できないので、メガネやコンタクトの度数がこれを超えている人は裸眼で使うことはできません。

あらかじめ、ご自身の視力度数を確認した上で購入することをお勧めします。

装着感・操作性のレビュー

【装着感】軽くて数時間の使用も問題なし

装着イメージ
Rokid Max

75gと軽量なので、映画1本見るくらいならストレスを感じることなく使用することができます。

鼻パッド

鼻にあたるパッドがエアーパッドになっているので、鼻が痛くなることはありませんでした。

長時間使用すると、さすがに鼻に跡が付きます。

横から見るとそんなに違和感はないですが、正面から見るといかにも怪しい人なので、外で使用する勇気はないです。

【操作性】物理ボタンでシンプルだけど…

操作

明るさ調節や音量の調節は右側のツル部分にあるボタンで操作することができます。

物理ボタンになっているので、ミスタッチなども起きづらいのはありがたい。

ボタン

長い方が音量調節(+と-)、短い方が明るさ調節となっています。

気になった点は、明るさ調節ボタンが1つ(減光)しかない点です。

6段階で1回押すと暗くなるという仕組みなので、明るくしたい時は一度MAX暗い状態とMAX明るい状態を経る必要があり、眩しい&めんどくさいです。

ちなみに電源ボタンはなく、ケーブルを繋ぐと自動でONとなります。

装着イメージ(装着感)
使用イメージ

拡張デバイスRokid Stationを接続すると、PCやスマホに接続することなく、サブスク(Netflixは非対応)やYouTubeを楽しむことができます。

5000mAhのバッテリーを搭載しているので、最大5時間の使用が可能で、家の中で歩きながら映画を見たりすることも可能です。

rokid station

ただし、XREAL Beamと違い、画面固定やサイドビューなどの機能はありませんので、ご注意を。

Rokid Stationについては今後レビュー記事を作成していきますので、乞うご期待。

Rokid MaxとXREAL air 2の比較

Rokid Maxの購入を検討していると、XREAL air 2と比較したくなりますよね。

そんな方のために、2機種使い比べた私の主観も交えて違いをご紹介していきたいと思います。

カタログスペック比較

Rokid MaxXREAL air 2
価格(公式サイト)59,800円(税込)54,980円(税込)
重さ75g72g
カラースペースブルーブラック・レッド
解像度1920x1080px1920x1080px
スクリーンサイズ215インチ(6m先)130インチ(距離不明)
視野角50°46°
照度600Nits500Nits
リフレッシュレート120Hz120Hz
視度調節あり(0.00~-6.00D)なし

画面解像度とリフレッシュレート以外は全て異なりますが、価格が高いこともあり、カタログスペック上はRokid Maxの方が優秀です。

実際に使い比べてみて感じたこと

【画質】Rokid Maxの勝利!画面サイズ・視野角がベター

解像度に関してはどちらもフルHDの1920x1080pxなので違いはないのですが、画面サイズが若干大きく感じるのと、視野角が広いことが映像をより楽しめるポイントになっています。

画面サイズは、各社画面距離基準が違うので数値化しずらいですが、体感1周り大きく感じるので迫力が違います。

視野角はXREAL air 2が46°、Rokid Maxが50°とたった4°の違いですが、4°違うだけで見切れることによる使用時のストレスが変わってきます。

【音質】XREAL air 2が僅差で勝利!音に包まれる自然な感覚

XREAL air 2とRokid Max、いずれも指向性スピーカーにより耳穴を塞ぐことなく、音をしっかりと届けてくれます。

スピーカーも上下に搭載されており、低音から高音までオープンイヤーとは思えない音質に仕上がっていますので、どちらもわざわざイヤホンを併用しようとは思えないほどのサウンドです。

2機種を比較すると、XREAL air 2の方が若干音のレンジ(高音の煌びやかさと低音の深さ)があり、Rokid Maxの方が中域がしっかりした丸っこい音質に感じました。

YouTubeやドラマなど人の声をしっかりと聞き取りたい時はRokid Max、映画やライブ映像など迫力と没入感のあるサウンドを楽しみたい時はXREAL air 2があっているように感じます。

私は映像への没入感を重視するので、音質はXREAL air 2の勝利とさせていただきました。

【操作感】XREAL air 2の勝利!アクセサリーのUIは特に残念

Rokid Maxで感じた操作ストレス
  • 明るさ調節が減光方式で眩しく感じる
  • 拡張デバイスの操作が煩雑(特に電源周り)&機能不足

Rokid Max、XREAL air 2、いずれもPCなどのデバイスに接続すれば操作は基本的にデバイス側なので、UIというほど操作はしないのですが、明るさ調節の操作に違いがあります。

Rokid Maxは明るさの調節が減光(ボタンを押すと暗くなる)、XREAL air 2は増光(ボタンを押すと明るくなる)です。

そのため、Rokid Maxで明るくしたいと思うと「MAX暗い」から「MAX明るい」を経て最適な明るさにする必要があります。

XREAL air 2も同じ明るさを経過するのですが、だんだん明るくなって急に暗くなるのと、だんだん暗くなって急に明るくなるのでは、明るさの感じ方が違うので、急に明るくなると「眩しい!」とストレスに感じます。

また、XREAL air 2の拡張デバイス「XREAL beam」とRokid Maxの「Rokid Station」を比較するとXREAL Beamの方が操作性がシンプルでわかりやすく感じます。(覚えれば良いのですが、最初はそれが面倒)

また、XREAL Beamには画面拡大や画面固定(頭を動かしても画面は動かない)、サイドビューモード(視野の隅に小さな画面を置く)などの拡張機能がありますが、Rokid Stationにはそういった機能はありません。

【装着感】Rokid Maxの勝利!3gの違いよりもホールド感がいい

Rokid Maxが75g、XREAL air 2が72gと3gの違いがありますが、体感はそんなに違いません。

それよりも、Rokid Maxの方がホールド感が良いように感じます。

Rokid Maxは耳掛け部分が柔らかいバネ構造になっていて、頭全体を包み込むように装着することができるため、耳にかかる負担を軽減してくれているように感じます。

長時間使用ならRokid Maxの圧勝ですね。

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まとめ|軽くて装着感の良いARグラスならこれはおすすめ!

rokid max

最後までご覧いただきありがとうございました。

今回はRokid MaxというARグラスを実際に使ってレビューしていきました。

人気のARグラス「XREAL air 2」と比べても「画面サイズが大きい、視野角が広い、装着感がいい」という点で優れているように感じました。

迫力のある音質にこだわって映画を見る時はXREAL air 2の方がいいかもしれませんが、日常的にカジュアルに使うのであれば、Rokid Maxの方がより快適に感じますので、使用頻度はこちらの方が高くなりました。

しいていうなら、形状とカラーリングが個性的なので、屋外では使いにくいということくらいでしょうか。

ARグラスの購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

この記事の内容を簡単にまとめると